2月4日、ニュージーランドで署名されたTPP=環太平洋パートナーシップ協定。日本が参加してから2年余りに及んだ交渉には、霞が関から多くの官僚たちが交渉官として携わりました。
12か国の国益が激突した厳しい協議。そうしたなか、内外の交渉官から信頼を集めながら、去年3月下旬、49歳で急逝した外交官(松田誠前外務省経済連携課長)がいました。『彼なくしてTPPは実現しなかった』と首席交渉官が語るその人はどのような官僚だったのか、NHK経済部の伊賀亮人記者が報告しています。

TPP合意にかけた或る外交官の死
2月11日
健康にも気を遣い、ランニングをしたり無駄な残業はしないという人だったため、亡くなったことを今でも信じられないと話を聞いた全員が言います。
ただ、私自身、交渉会合の度に連日深夜、時には夜を徹しての交渉や国内との調整が行なわれている様子を見てきました。特に亡くなる直前の3月中旬に行なわれた首席交渉官会合は、毎日数時間の睡眠もとれない状況だったということで、知らず知らずのうちに健康が蝕まれていたのではないかと思います。
松田さんは桜が咲く去年3月下旬、自宅で倒れ、虚血性心不全で亡くなりました。49年の人生を駆け抜けて行ったのです。
松田さんの死は、TPP参加国の交渉官らにも衝撃だったそうで、交渉会合では直接の交渉相手だけでなく、その上司である首席交渉官からも弔意が示されたということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2016_0211.html

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国のEPA政策の現状について解説する松田誠経済連携課長|外務省

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