俳優加藤和久さんに死去の報。
加藤和久さん
俳優/舞台演出家 演技講師。 1973年3月22日栃木県生まれ。
ブログ:http://ameblo.jp/kazz-jazz/entry-11444975822.html
facebook.com/atsuko.kubota 8月14日
ライバルが死んだ。絶対的信頼関係のある男だった。20年前初めて会った時から、互いの得意分野で完全に通じ合っていた。ステージ上でも、酒場でもヤツのある場所は最高だった。本当に特別な存在だった。全く恋愛感情がわいた事はなかったが、イイ声でニヒルでキザなセリフも吐く。またそれも似合った。頭の良さが漏れる事はあってもひけらかす事は一度もなく、また、他人のユーモアによく笑い、よく笑わせる。かといっても、中心に居るわけではなく、主役を立てる盛り上げ方をおそらく感覚で兼ね備えていて、周りや私の気分をいつも良くさせた。相思相愛は言うまでもない。20年変わらぬ付き合い。いつでも会える……。でも最後に呑んだのは6、7年も前か。私が週一で一人でやってるBARにふらっと来て、その後、気に入ったのか毎週やって来た。開店と同時、ほぼ貸切でカウンター越しに話すのも変な感じで楽しかった。 あれが最後に見たアイツか。死んだって言われてもピンと来ない。 また舞台で お互い水を得た魚のように、ステージ上の方が生きやすいと言わんばかり、活き活きと共演。 これが二度と出来ないと言うのか。 お前も知ってんだろ。私は繊細なんだ!! この現実を受け止めきれるか!! 受け止めるしかないんだけどな!! なかなかの勢いの号泣が、なんの前触れも無く襲って来て、比較的すぐに冷めて、泣き止む。 でも、これが何度も何度も。 ますます壊れていく気がする。 こんな感覚はいつまで続くんだろう。 加藤和久と言う天才肌の名優です。 こんな天才でも、この世界チャンスは平等じゃなくて、皆さんご存知とまでにはならなかったけど。 天才だった。本当にアイツは天才だった。
一つ違いの役者が亡くなった。 私が羽生一家玉組の旗揚げメンバーとして活動していた頃。 すでに彼は人気劇団「夏の大三角形」の看板俳優として活躍していた。 役者 加藤和久 誕生日が同じで一つ年下の彼とは 「えりちゃん」「カズくん」と呼び合う仲だった。 玉組の「めぐりめぐる月」という作品に客演してくれた時、稽古帰りには毎回飲んで、終いには劇団事務所で朝まで語る日々を過ごしたのが、約17〜8年前になるのかな? 同年代の劇団員がいなかった私にとって、その時の彼の存在は本当にありがたかった。 芝居が大好きで、酔っ払うと何度も同じ話してたけど、楽しかったし、嫌な思いさせられたことは一度もなかった。 最近のことは全然知らなくて、長い付き合いの役者から訃報を聞いたのが水曜日。 お通夜と告別式の時間と場所が送られてきた時、まだちゃんと飲み込めなくて、行きたい気持ちと行きたくない気持ちが相当戦った。 ギリギリまで悩んで悩んで、やっぱりお別れに行ってきた。 相変わらずお髭が濃くて、相変わらず男前だった。 こっそり、棺を叩いて起こしてやろうと思ったけど、全然起きなかった。 悔しくて文句言った。 「あたしをお通夜なんかに呼ぶな。順番逆だろ?あたしの方が年上なんだから順番守れ!」って言ってやった。 もう一回共演したい役者だった。 本気でそう思った。 いま自分は演劇から離れているくせに。 とりとめない文章 読んでくださった方ありがとう。 もし、これを読んでカズくんの訃報を知った方、告別式は明日9時から「JA 葬祭センター かみつが」です。