朝日新聞の9月20日付の記事『「男の娘」になってみる? カジュアル女装、裾野広がる』について、盗用疑惑が持ち上がっている。『女装と日本人』(講談社現代新書)の著者がこの記事は同著からの『パクリではないのか』と指摘し、『訴えてやろうか』と憤慨されています。
後ろから2つめの段落で書かれている、
「古来、日本は異性装に対しておおらかな国柄だったと言われる。古事記にはが女装して敵を討つ場面があるし、歌舞伎の女形は江戸時代の大スターだった。明治期以降、西洋的な価値観の流入で女装への抑圧が強まったが、戦後の混乱を経て復活。女装に寛容な風土のもと、ビジュアル系をはじめとする独特の文化が育まれてきた。」
部分は明らかに『女装と日本人』を参照しているようだが出典表記がないという。
この手の記事、女性記者が取材していることが多いのだけど、珍しく男性記者。 それにしても、後ろから2つめの段落、まったく私の本(『女装と日本人』)のパクリではないか・・・。『朝日新聞』、訴えてやろうか。 http://t.co/c70YGOBIfh
— 三橋順子 (@MJunko0523) 2014, 9月 20
パクリ部分は「古来、日本は異性装に対しておおらかな国柄だったと言われる。古事記にはヤマトタケルが女装して敵を討つ場面があるし、歌舞伎の女形は江戸時代の大スターだった。明治期以降、西洋的な価値観の流入で女装への抑圧が強まったが、戦後の混乱を経て復活。女装に寛容な風土のもと、(後略) — 三橋順子 (@MJunko0523) 2014, 9月 20
同じ記者が書いたデジタル版の関連記事では『女装と日本人』を引用している。ということは、やっぱり私の本を見て、その上で、本紙記事を書いているのだろう。だったら、注記くらいすべき。 『http://t.co/TQRp7Dh84p — 三橋順子 (@MJunko0523) 2014, 9月 20
問題の記事を書いた神庭亮介記者は、朝日新聞文化くらし報道部記者(放送・読書・遊軍担当)で31歳。「映画・音楽・マンガ・サブカルチャーなどに関心」だそうだが面識はない。 http://t.co/MupbT5wFed — 三橋順子 (@MJunko0523) 2014, 9月 20
記者本人とのやりとり。
@kamba_ryosuke 個々の事象への言及はともかく、それらを体系的に結び付けて論じたのは私の『女装と日本人』が最初です。なんらかの言及なり注記があってしかるべきだと思います。新聞記事の紙幅の制約は承知していますが、やはりたいへん残念に思います。
— 三橋順子 (@MJunko0523) 2014, 9月 20
@MJunko0523 返信が遅くなり申し訳ありません。今ほど、貴HP記載のアドレスにメールをお送りいたしました。お目通しいただけますと幸いです。何卒、よろしくお願い申し上げます。 — 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) 2014, 9月 20