漫画家高寺彰彦氏が自身のTwitterで今年の2月下旬に、自身のの脊髄の中に血栓が出来、胸から下が完全に麻痺してしまったことから、絵が描けなくなってしまったため、漫画家を廃業すると宣言した。
高寺氏は静岡県下田市出身の58歳。大友克洋氏のアシスタントを経て1980年、「FOGGY GOBLIN」でデビュー。
デビュー後も、大友氏のアシスタントを『AKIRA』の頃まで続けていた他、以下ツイートにも言及がある故白山宣之氏(2012年4月死去=享年59歳)の作品にも参加していた。
①白山宣之氏がTwitter上で話題になるようになったのは、氏が亡くなって『地上の記憶』が出版されて以降になると思うが、生前の氏はごく普通に、飄々とツイートをしておられた。そんな中、Twitterを始めて、自分が最も衝撃を受けたのは、氏が癌を宣告された、その当日のツイートである。
— 高寺 彰彦 akihiko takadera (@Ace_Number1) 2019年3月12日
② 平明な文章で、その日の自分を描写した、淡々としたツイートの中に、氏の凄みを感じた。果たして、自分が同じ立場に置かれた時、同じような軽々とした調子で、ツイート出来るのだろうか考えざるを得なかった。
死期は兎も角、今回自分の置かれた状況に関しては、ツイートしよう。— 高寺 彰彦 akihiko takadera (@Ace_Number1) 2019年3月12日
③ 先月の28日、自分の脊髄の中に血栓が出来、胸から下が完全に麻痺してしまった。これは、歩く事はおろか、自分にとって致命的なのは絵が描けなくなってしまったという事だ。
— 高寺 彰彦 akihiko takadera (@Ace_Number1) 2019年3月12日
④ 自分の右腕には様々なテクニック、情感、魅力の表現などを教え込んで来たつもりだったが、それをもう この世に表す事は出来ない。
自分には未だに、有難いことに、仕事の依頼等もあるので、この事を報告しておかないと色々と迷惑もあるかと思い、ツイートする事を決意しました。— 高寺 彰彦 akihiko takadera (@Ace_Number1) 2019年3月12日