「火の山–山猿記」「笑いオオカミ」の作家の津島佑子さんが肺がんのため68歳で死去。
1947年3月、東京・三鷹で作家太宰治(本名津島修治)の次女として生まれた。白百合女子大英文科在学中に同人雑誌「文芸首都」に参加し、69年「レクイエム」でデビュー。72年に「狐(きつね)を孕(はら)む」が芥川賞候補となった。
長編「寵児(ちょうじ)」で78年女流文学賞を受賞し、作家としての地位を築いた。「光の領分」で79年野間文芸新人賞を受賞した。
「夜の光に追われて」で87年読売文学賞。91年の湾岸戦争では作家の中上健次、評論家の柄谷行人さんらと共に日本の「加担」に反対する声明に名を連ねた。
太宰を思わせる人物が登場する「火の山--山猿記」は98年の谷崎潤一郎賞と野間文芸賞をダブル受賞し、NHK連続テレビ小説「純情きらり」(2006年)の原案となった。「黄金の夢の歌」で11年度毎日芸術賞。
source:毎日新聞

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